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ERPパッケージの特徴1

ERPを語る上で欠かせない特徴としては、次の5つをあげることができる。
(1)業務と情報の統合
(2)グローバル指向
(3)計画。管理指向
(4)オープン&eビジネス対応
(5)パッケージの存在と構築・運用支援
また、下記は、特にERPパッケージと従来型の個別パッケージとの相違点に注目してERPの特徴を、まとめたものである。

 

従来型業務パッケージとERPパッケージの違い

  従来型業務パッケージ ERPパッケージ
構築システムのねらい 業務の効率化
個別部門の使いやすさ(部門の倫理)
経営資源の統合的な管理
部門全体の業務改革(経営の倫理)/td>
パッケージの位置づけ 手作りシステム開発の代替 企業経営&業務革新
導入の目的 システム開発の効率化 経営戦略・経営管理の強化
システムの重点 業務>経営 経営>業務
適用領域 個別業務単位に導入 基幹業務全体に導入
導入の中心となる部署 情報システム部門、ユーザー部門 経営スタッフ部門、ユーザー部門
システムの機能的特徴 業務機能を重視 全社的経営視点を重視
情報の共有 部門内 全社、リアルタイム
導入時の課題 業務部門の積極的な参画が必要 経営管理対象を明確にすることが必要
導入の提案 ボトムアップ トップダウンが基本

 

 

(1)業務と情報の統合

ERPの最大の特徴は、業務と情報の統合である。
ERPでは基幹業務に対応したモジュールが用意されており、モジュール間や機能間の関連と、その全体像が明らかにされている。企業が一般に行っているような共通性の高い業務機能はあらかじめ一通り組み込まれており、パラメータ設定によって選択できる。たとえば、生産方式ならば、生産する製品によって、見込み生産、中間戦略部品見込み生産(BTO¹⁵ )、受注生産、個別受注生産など様々な方式があり得るが、ERPでは適切な設定を行うことで、いずれの生産方式の業務機能として利用することもできる。

 

また、「統合データベース」の採用によって、即時にデータが一元化され、共有化されている。ここが従来からの部門別に構築されてきた基幹システムとの大きな違いである。ERPでは、企業全体の情報を統合して扱うために、同じ情報を再度別の部門でシステムに入力する必要がない。データはただ1回のみ発生した場所で入力、記録されるため、転記や再入力を必要としない。こうした考え方は「One Fact One Place」と呼ばれている。

 

さらに、前に述べたように、最近は拡張ERPとしてERPの業務機能範囲がCRMやSCMなど企業間をわたる業務やフロントオフイス業務に拡大されてきている。ERPのコア業務機能と一緒にそうした拡張業務機能を導入すれば、それらの業務とも連携・統合が容易となる。

 

(2)グローバル指向

ERPは、グローバル指向の情報システムである。多国籍、多通貨、多言語への対応など、多国籍企業環境での運用を前提としたグローバル対応機能が埋め込まれている。

 

この「グローバル対応」には、 4つの意味が込められている。
1番目は多言語対応である。たとえばERPパッケージでは、簡単な設定変更を行うだけで、その場で日本語の画面を英語の画面に変更することができる。

 

2番目は業務機能面である。ERPでは単に言語の切り替えのみではなく、それぞれの国の法律や商習慣に対応した機能があらかじめシステムに組み込まれ、選択・使用できる。

 

3番目として、グローバル統合をあげることができる。ERPでは、各国の環境の相違点を踏まえた上で、一定のルールのもとで複数拠点の業務の情報をグローバルに統合。比較。評価することができる。

 

最後に4番目として業務プロセスのグローバル連携をあげることができる。調達・生産・流通・販売といった業務の諸活動は1つの国の中で完結することが珍しくなってきている。ERPでは、企業内外のグローバル・サプライチェーン上の業務プロセスをサポートしている。